ED治療薬の作用

ED治療薬の作用日本で承認されている3つのED治療薬(バイアグラ・レビトラ・シアリス)は全てPDE5阻害薬に分類され、他の経口薬であるアバナフィルやウデナフィルもPDE5を阻害する作用で勃起障害を改善する働きがあります。しかし、どれも同じではありません。成分が違うと体内への吸収率が違い、また、PDE5以外のPDE1,PDE6,PDE9なども阻害することから効果や副作用に違いがあるのです。

各成分がどのPDEタイプを阻害するかは、医学的な比較をご覧ください。


PDE5を選択して阻害する

勃起のメカニズムで解説した通り、勃起にはcGMPが必要であり、それを邪魔するPDE5によって萎えてしまいます。よって、正常に勃起できる人が、途中で中折れしてしまうED症状には、バイアグラ等が有効な治療薬とされています。

このため、多くのED治療薬はPDE5選択阻害薬と呼ばれるます。PDEにはタイプ1~タイプ11まで存在ます。他のPDEタイプを阻害すると、別な症状が発現し、それが副作用として発生するのです。ですから、PDE5の阻害力(勃起力の強さ)だけ考えてしまうと、他の副作用で悩まされてしまうかも知れません。

どうやって阻害するの?

ED治療薬の成分であるシルデナフィルやバルデナフィル、タダラフィル、アバナフィル、ウデナフィルは、全て似た分子構造をしています。そのため、どの成分もPDE5を阻害して勃起を補助する働きをするのです。

一口で阻害すると言っていますが、実際にはどうやってPDE5の酵素活動を妨害するのでしょうか?

陰茎の海綿体にはPDE5という酵素が豊富に存在しています。一方、cGMP(サイクリックグアニル1リン酸)はペニスの血管平滑筋の弛緩を維持し、血液の流入の増加と流出を抑制して勃起を補助及び維持する働きがあります。PDE5はcGMPを加水分解する作用があるため、性的な刺激や興奮で増加したcGMPを加水分解して平常状態に戻そうとする邪魔者がPDE5なのです。

シルデナフィルなどのED治療薬の成分は、cGMPと似た構造をしています。そのため、これが競合的にPDE5と結合することによって、cGMPが分解されるのを阻害しているのです。 ようするに、cGMPの代わりにPDE5に加水分解される作用によって、陰茎海綿体のcGMP濃度が上昇し保たれることで、強力な勃起を維持、延長する効果があるのです。

効果的に作用を得るためには

効果的に作用を得るためには勃起障害のお薬の作用を効果的に得るためには、成分を最大限に吸収できるような飲み方(服用方法)が必要です。

風邪薬などは食後に飲むことが多いのですが、バイアグラは食事直後の服用では効果が十分に得られないので、食後は2時間以上あけることが推奨されています。レビトラは食事の影響を受けにくいと言われていますが、実際には影響があるという口コミ情報が多く、空腹時の服用が良いようです。 シアリスは食事の影響をほとんど受けませんが、これは早めに飲んだ場合の事であり、血中最大濃度に達するまでの時間は遅くなるというデータがあります。

このように、同じPDE5阻害薬でも、成分の違いによって飲み方や、効果の出方、副作用に違いがあります。それぞれの特徴を知る事は、ED治療薬を効果的に利用するために必要な事柄なのです。


ED治療薬がどう作用するの理解できたら、それによってどのような効果が得られるのかを知りましょう。ED治療薬の効果についてはこちらをご覧ください。ED治療薬の効果

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